思い出の美術館177:ホキ美術館(土気、千葉)2018/03/12 17:08

JR外房線の土気(とけ)の駅で降りると、新興住宅街が広がっています。地中海風の家が並ぶ中を行くと、昭和の森公園を背景として、カーブした白い直方体の建築が見えてきます。これが、写実絵画専門のホキ美術館です。

ここには、野田弘志、森本草介など、日本を代表する写実絵画家の作品、約400展が収集・展示されています。私が行ったときには、主な展示作品は、森本草介:”アリエー川の流れ”、”横になるポーズ”、野田弘志:”摩周湖・夏天”、”崇高なるもの”、五味文彦:”樹影が刻まれる時”などでした。

これらの写実画は、一口に言えば写真のように描いた作品ですが、不思議なことに写真とは違った迫真性があります。作家による個性の差も見られます。近づいて見ると、森本氏のようにタッチを残さないものもあれば、あえてタッチを残した作品もあります。技術もあるレベルを超えると、単なる技術を超えた感動があるのですね。