思い出の美術館111:熊谷守一美術館2009/06/13 16:36

思い出の美術館111:熊谷守一美術館(要町、東京)

地下鉄の有楽町線の要町の駅(池袋の次です)で降りて、要町通に沿って進み、小学校を過ぎたところで左折して、細い道を歩いて行くと、蟻の絵の描いてある特徴的な建物があります。ここが、画家、熊谷守一のアトリエ跡である、熊谷守一美術館です。

熊谷守一は、東京美術学校を卒業し、二科会で活躍しましたが、晩年、この地に住んで、仙人のような生活をしながら、作品を製作し続けました。彼の没後、次女の榧氏によって、この地に個人美術館が建てられました。現在は、豊島区立の美術館になっています。

1階には、氏の青年時代から晩年までの主要な作品が展示されています。青年時代の作品は、表現主義を思わせるようなタッチです。晩年になって、輪郭線と色面による特徴的なシンプルな画面が現われます。”白猫”や”アゲ羽蝶”が有名です。愛用のチェロも展示されていました。

2階には、ちょっと意外な墨絵の作品もありました。帰りには、受付の奥にあるカフェで、アイスコーヒーを飲みました。

このあたりは、戦争直後、画家達が集った、”池袋モンパルナス”のゆかりの地でしょうか。