思い出の美術館67:分離派展示館2008/04/19 16:35

思い出の美術館67:分離派展示館(ウィーン、オーストリア)

ウィーン旧市街の南部にあるカールス・プラッツから、広いフリードリヒ通りを南西に行くと、金に輝く球体をのせた白い建物が見えてきます。これが、ウィーン世紀末建築の華、分離派館です。ここは、典型的な美術館とは言えませんが、1つの注目すべき作品があるので、とりあげておきます。

この建物は、ヨーゼフ・オルブリヒの設計によって、1898年に建てられました。クリムトやヨーゼフ・ホフマンらウィーン分離派が、かれらの作品の展示の場として作りました。建物の正面には、"VER SACRUM(聖なる春)"と金の文字で書いてあります。

中に入って、地下室に降りると、ここの一番の見物であるベートーベン・フリーズ”があります。これは、ベートーベンの第9交響曲のイメージに基づいて、クリムトが描いた壁画です。壁面の上半分に一面に、苦悩とそれを克服した喜びの世界が展開されています。

ここをさらに南に行くと、オットー・ワーグナーのマジョリカ・ハウスがあります。