思い出の古寺67:キングズ・カレッジ礼拝堂(ケンブリッジ、イギリス)2012/06/23 15:35

ロンドンのキングズ・クロス駅から、特急で1時間半ほどで、大学の街、ケンブリッジに着きます。駅からタクシーに乗ってすぐ、ケンブリッジ大学です。この大学は、いくつかのカレッジによって構成されています。北から、セント・ジョンズ・カレッジ、トリニティ・カレッジと歩いていくと、キングズ・カレッジの前に出ます。このカレッジの一角にある、白亜の雄大な礼拝堂が、 キングズ・カレッジ礼拝堂です。

キングズ・カレッジと言えば、現代生物学の原点となる研究がおこなわれたところです。ロザリンド・フランクリンは、DNAの構造解析のためのX線回折をここで行いました。

礼拝堂は、15世紀の建築で、尖塔が並ぶ、イギリス・ゴチック様式の建物です。建築は、ヘンリー6世によって始められました。完成したのは、16世紀のヘンリー8世の時代になってからです。

礼拝堂の天井は、柱から伸びるアーチが扇のように広がるファン・ボールトと呼ばれる構造で、レース編みのように繊細です。側面には、背の高い窓が並んでいて、ステンドグラスが見事です。ここには、ルーベンスの”三王礼拝”の絵もあります。

また、ここには、17世紀に創建のパイプ・オルガンもあります。キングズ・カレッジの合唱団も有名です。